コアグラーゼ 陰性 ブドウ 球菌。 メチシリン耐性遺伝子(mecA)同定

この耐性菌言えますか?⑦CNS

コアグラーゼ 陰性 ブドウ 球菌

はじめに ヒトの健常皮膚にはグラム陽性球菌である Staphylococcus epidermidis(表皮ブドウ球菌)などcoagulase-negative staphylococci(コアグラーゼ陰性ブドウ球菌:CNS)、グラム陽性桿菌である Corynebacterium spp. (コリネバクテリウム属)などが常在し、グラム陰性桿菌である Acinetobacter spp. (アシネトバクター属)が常在することもあります。 これらの細菌は平素無害ですが、体内挿入人工物や血管カテーテルに関連する血流感染などを、特に易感染患者において起因することがあります 1。 以下、皮膚常在菌について述べます。 coagulase-negative staphylococci(コアグラーゼ陰性ブドウ球菌:CNS) CNSはコアグラーゼ陰性でマンニットを分解しないブドウ球菌群であり、ヒトの皮膚・粘膜に常在し時に病原性を示すものとして、表皮ブドウ球菌、 S. haemolyticus、S. saprophyticus、S. capitis、S. caprae、S. lugdunensis、S. saccharolyticus、S. warneri、S. homini、S. cohniiなどがあります。 また、 S. xylosus、S. simulans、S. schleiferiなどは動物に常在し時にヒトに病原性を示します 1。 一般にCNSの病原性は黄色ブドウ球菌より低く、健常人において通常問題となりませんが、血管カテーテル、心臓の人工置換弁、中枢神経系シャントを挿入している場合やICUなどの易感染患者において感染起因菌となります 2。 血管カテーテル関連感染においてCNSは主要な起因菌であり、時に心内膜炎や髄膜炎に進展することもあります。 バイオフィルムの形成も病原性に関連しており、表皮ブドウ球菌はカテーテルなどのプラスチック表面にガラクトースとアラビノースのポリマーからなるpolysaccaride-adhesinで付着し、バイオフィルムを形成することがあり、菌血症の場合にはカテーテルの抜去が必要となります 3。 1960年代にはmethicillin-resistant S. epidermidis(メチシリン耐性表皮ブドウ球菌: MRSE)の拡散が報告されるようになり 4 、1980年代にはその病院感染上の重大性がさらに注目されるようになりました 5 6。 これらMRSEを含むメチシリン耐性CNSのほとんどから耐性遺伝子 mecAが検出されています 9。 methicillin-resistant S. haemolyticusの臨床分離が英国と米国から報告され 10 11 、1987年にはバンコマイシンにも低感受性を示す S. haemolyticusの臨床分離が米国とイタリアから報告されました 12 13。 また、日本においてもほぼ同様の傾向が報告されています 8 17。 Corynebacterium spp. (コリネバクテリウム属) Corynebacterium spp. はグラム陽性桿菌で通常、人の皮膚、粘膜、腸内に常在します。 diphtheriae(ジフテリア菌)を除く Corynebacterium spp. は病原性が弱く、感染症を起因することはまれです。 しかし、C. jeikeium(以前は Corynebacterium group JK)については、1970年に重度の感染症例が報告され 18 、1976年に敗血症が報告され 19 、多くの抗菌薬に耐性を示す病院感染起因菌として注目されるようになりました 20。 好中球減少症患者において敗血症、心内膜炎を起因する例が多く報告されており 21 、また、腹膜透析患者において腹膜炎 22 、血管カテーテルやペースメーカーなどの体内挿入人工物を有する患者において菌血症 23 、時に手術部位感染 24 や肺炎 25 を起因することがあると報告されています。 jeikeiumは欧米においてヒトの皮膚、特に腋窩、鼠径・直腸周辺から頻繁に検出されており、グリコペプチド以外の抗菌薬において多剤耐性を示すと報告されています 26。 日本においてもC. jeikeiumの検出 27 28 や肺炎、敗血症の発生 29 が報告されています。 Acinetobacter spp. (アシネトバクター属) Acinetobacter spp. はブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌で、21種類に分類され、 A. baumannii、A. johnsonii、A. calcoaceticus、A. hamolyticus、A. junii、A. Iwoffii、A. radioresitensなどがあります30)。 臨床的に重要な菌は A. baumanniiで、 Acinetobacter spp. 臨床分離株のうち約72. 9%がA. baumanniiであったとする報告もあります31)。 Acinetobacter spp. は通常、環境や土壌に広く生息し病院のみならず家庭の洗面台など湿潤な室内環境から検出されますが、しばしば健常人の皮膚にも常在します。 健常人に対しては病原性が弱い菌ですが、重い基礎疾患を有し人工呼吸器を使用している患者において肺炎、血管カテーテルを挿入している患者において菌血症を起因することがあり、外傷感染、手術部位感染、尿路感染、敗血症、髄膜炎、心内膜炎、腹膜炎などの起因菌ともなります32。 baumanniiは、染色体性のセファロスポリナーゼを産生して多くのセファロスポリンに本来的な耐性を示し、薬剤修飾酵素の産生や薬剤透過性の低下によりアミノグリコシド、フルオロキノロンなどに多剤耐性を示すこともあります 32。 baumanniiが検出され 33 、有効な抗菌薬がほとんどない A. baumanniiの拡散が欧米で問題となっています 34。 日本においても Acinetobacter spp. による新生児の敗血症集団発生などが報告されており 35 、またカルバペネムに耐性を示す多剤耐性の Acinetobacter spp. もたびたび検出されています 8 36。 病院感染予防策 皮膚常在菌による病院感染には、患者自身の保菌する菌による内因的な感染の場合と他の患者や医療従事者が保菌する菌による外因的な感染の場合があります。 CNS、 Corynebacterium spp. 、あるいは Acinetobacter spp. の多剤耐性株が病棟内で伝播して集団感染を起因した場合も報告されています 37 38 39。 このような場合、特定の患者もしくは医療従事者の皮膚常在菌が医療従事者の手指、器具、環境を経由して感染部位へ直接、または一旦患者の健常皮膚などに保菌されてから感染部位に伝播したものと考えられます 40 41 42 43。 皮膚常在菌による内因的な感染の予防には、血管カテーテルなど人工物を患者に挿入する際の挿入部位への消毒薬の適用、挿入後の挿入部位のケア方法、挿入物の材質と抗菌性などが関与すると思われます 44。 また、術前の除毛方法により手術部位感染率が大きく変化することが示されています 45 46。 皮膚常在菌による外因的な感染の予防には、カテーテル挿入など侵襲的な処置を行う前の手指衛生と手袋・ガウンなどバリアプリコーションの適用、易感染患者に接触する前の手洗いなどが重要であると思われます。 術中における術者からのMRSEの飛散による伝播を防ぐ試みもなされていますが 47 、まだ有効な方策は確立していないと思われます。 なお Acinetobacter spp. は皮膚に常在して感染源となる場合の他に、緑膿菌と同様、呼吸器系器具など湿潤な器具・環境や水に存在して感染源となる場合があり 48 49 、親水性のグラム陰性菌としての注意も必要です 46。 消毒薬感受性 表皮ブドウ球菌の消毒薬感受性は黄色ブドウ球菌とほぼ同様です。 黄色ブドウ球菌と同様に表皮ブドウ球菌においても、消毒薬・抗菌薬の排出機構をもたらす qacA、qacCなどの遺伝子が広く検出されていますが 50 、その消毒薬感受性に対する影響の臨床的な意義はまだ認められていません。 Corynebacterium spp. の消毒薬感受性については、まだあまり報告がありません。 Acinetobacter spp. の消毒薬感受性についても、あまり報告は多くありませんが、石けんによる手洗いとクロルヘキシジンによる手洗いにおいて差が認められなかったとする報告があり 51 、他の親水性のグラム陰性菌と同様に低水準消毒薬に対する抵抗性を示す場合があると考えて注意することが必要と思われます 46。 一般に皮膚など生体に適用する生体消毒薬の評価は、試験管内試験によるデータのみならず、ヒトの皮膚におけるデータを参考とし、最終的には比較臨床試験における感染率の変化によって行うべきと思われます。 その際には殺菌作用の他に、静菌作用や持続効果など生体消毒薬の様々な側面も関与すると思われます。 採血部位の皮膚においてはポビドンヨードよりもヨードチンキ 52 、クロルヘキシジンアルコール 53 が低い偽陽性率と関連し、血管カテーテル挿入部位の皮膚においてはポビドンヨードよりもクロルヘキシジンが低い感染率とおおむね関連していることが示されています 54。 手術部位に用いる消毒薬の選択により感染率が変化することを示した報告はまだありませんが、念入りな消毒薬の適用が必要と思われます。 手術時手洗いにおいてはポビドンヨードスクラブよりもクロルヘキシジンスクラブが、またクロルヘキシジンスクラブよりもクロルヘキシジンアルコールが持続効果において優れていることが示されています 45 55 56。 手術時手洗いにおいてクロルヘキシジンスクラブを用いた場合とアルコール製剤を用いた場合で手術部位感染率に差が無いことも報告されています 57。 ICUでの衛生的手洗いにおいては、クロルヘキシジンスクラブとアルコール製剤を比較し、どちらの場合も手指からの検出細菌数に相違はないが、アルコール製剤の方が手あれが少なく、かつ短い時間で使用できると米国で報告されています 58。 なお、MRSAなど黄色ブドウ球菌が患者や医療従事者の鼻腔などから継続的に検出され、半ば常在菌となっている場合もあります。 その除菌が必要な場合には、部位によりムピロシンやポビドンヨードなどの適用を行いますが、ムピロシン濫用は耐性を招くおそれがあることに注意が必要です 59。 おわりに 皮膚常在菌は通常は病原性の弱い菌ですが、病院においては侵襲的な処置が頻繁に行われ、感染防御機能の低下した患者が多く存在するため、重要な感染起因菌となる可能性が高いことに注意が必要です。 手指衛生や手袋の着用など基本的な病院予防対策を確立することが肝要です。 <参考>• Kloos WE, Bannerman TL. 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食中毒原因物質 ブドウ球菌

コアグラーゼ 陰性 ブドウ 球菌

CNSは「コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS:coagulase negative staphylococci)」の略語です。 コアグラーゼを産生して血液を凝固できるか否かで、病原性の強い「黄色ブドウ球菌( Staphylococcus aureus)」と病原性の弱い「コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)」が鑑別されます。 CNSには表皮ブドウ球菌( Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカス・ルグドゥネンシス( Staphylococcus lugdunensis)、 腐性ブドウ球菌( Staphylococcus saprophyticus)など30以上の菌種がありますが、その中で表皮ブドウ球菌がもっとも多く感染症を引き起こしています。 この表皮ブドウ球菌の中にも、MRSAと同じようにメチシリンに耐性のものが増え、それを「メチシリン耐性表皮ブドウ球菌(MRSE:Methicillin-Resistant Staphylococcus epidermidis)」と言います。 CNSは日和見病原体なので、健康な人では感染症を引き起こしません。 しかし、人工物が挿入されている患者で感染症を引き起こすことがあります。 ただし、症状は乏しいことが多いです。 CNSは皮膚、粘膜、上気道の常在菌なので、患者に中心静脈カテーテルが挿入されていると血流感染を引き起こします。 人工物がインプラントされていれば手術部位感染を引き起こします。 人工弁のある患者では心内膜炎を引き起こします。 CNSは日和見病原体ですが、CNSの仲間であるスタフィロコッカス・ルグドゥネンシス( Staphylococcus lugdunensis)は黄色ブドウ球菌と同様の病原性を有し、健康な人であっても感染症を引き起こすことがあります。 ただ、大部分のCNSとは異なりペニシリン系を含む多くの抗菌薬に感受性があるので、多剤耐性菌ではありません。 腐性ブドウ球菌は若年女性の膀胱炎の原因菌となることがありますが、小児や男性では稀です。 日常臨床において、発熱患者などで血液培養が実施されます。 この時、大腸菌や肺炎球菌などが検出された場合には「真の陽性」として判断されますが、CNSが血液培養にて検出されても、汚染菌のことがほとんどであることが知られています。 ただし、2~3セットの血液培養で陽性となった場合には「真の陽性」の可能性が高くなります。

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ブドウ球菌

コアグラーゼ 陰性 ブドウ 球菌

私は, 葛飾区の方で看護婦をしています。 同期の看護婦のなかで一つわからないことがあり, その答えを頂きたく, 今回, メールを送らさせて頂きました。 それは「MRSAとMRSEの違い」です。 かなり素朴な疑問であり, 簡単に調べられることなのだとは思いますが, ご返答をよろしくお願いします。 【回答】MRSA はメチシリン耐性黄色ブドウ球菌 Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus の略称で, MRSE はメチシリン耐性表皮ブドウ球菌 Methicillin-Resistant Staphylococcus epidermidis の略称です。 教科書によっては, 表皮ブドウ球菌のことを白色ブドウ球菌と記載しているものもあると思います。 ふたつの菌はいずれもブドウ球菌で, 主にコアグラーゼという血漿を凝固させる酵素をつくるかどうかでわけられます。 黄色ブドウ球菌はコアグラーゼをつくり, 表皮ブドウ球菌はつくりません。 コアグラーゼをつくらないブドウ球菌のことをまとめてコアグラーゼ陰性ブドウ球菌 coagulase-negative staphylococci; CNS と記載しますが, その大部分は表皮ブドウ球菌です。 表皮ブドウ球菌は, その名前のように, ヒトの表皮に常在する細菌です。 最近, 医療現場では患者さんの血管に点滴用のカテーテルを留置したりすることが多くなり, 皮膚から血液に細菌が侵入する機会が多くなってきました。 この表皮ブドウ球菌のなかにも, MRSAと同じようにメチシリンに耐性のものが増え, MRSEと呼ばれています。 MRSEも, MRSAと同じように, 多くの薬剤に耐性を示すことから, 患者さんの治療が難しくなっています。

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